スキップしてメイン コンテンツに移動

第22回日本作業療法教育研究学術集会で発表してきました。

丸山です。転職しました。新規病院が開院して2週目になります。

第22回日本作業療法教育研究学術集会(@首都大学東京)で、初参加ながら、演題発表させていただきました。

テーマは、「作業療法学生に対する診療参加型の臨床実習教育におけるリフレクション・シート援用の試み」でした。





学会テーマは「臨床教育のあり方」でした。

自分のテーマも臨床教育なので、この学会、特に今回のテーマにピタッとフィットしているかな?と思い、思い切って演題の申し込みをしました。

発表はフラッシュトーク(各個人3分ずつ)とポスター発表という形式でした。

大先輩のOTRとディスカッションできて、とてもエキサイティングな時間となりました。
だいぶ時間も延長してしまっていましたが、あっという間に感じました。

また、翌日も貼ってあるポスターの前で、いろいろと質問やご意見いただけて、いままで行ったポスター発表の中で一番フィードバックをもらえたと感じました。


この事例研究に関しては、勧めもあり、今後、論文化に取り組んでいきたいと思っています。(臨床家による臨床教育の原著論文や事例報告は少ないようです)


今回は以下のような論文を参考にしました。
1)    社団法人日本作業療法士協会養成教育部: 作業療法臨床実習の手引き, 4. 社団法人日本作業療法士協会, pp.8-9, 2010, http://www.jaot.or.jp/wp-content/uploads/2012/08/rinshoujisshuVer.422203251.pdf,(accessed2017-9-3).
2)    村田和香: OT学生は臨床実習後にどのように職業的アイデンティティを高めているのか. OTジャーナル 43(3):217-222, 2009.
3)    The World Federation of Occupational Therapists: Minimum standards for the education of occupational therapists. 2016, https://www.mailmens.nl/files/21072349/copyrighted+world+federation+of+occupational+therapists+minimum+standards+for+the+education+of+occupational+therapists+2016a.pdf, (accessed2017-11-11).
4)    中川法一: セラピスト教育のためのクリニカル・クラークシップのすすめ. 2. 三輪書店, 2013.
5)    田村由美, 池西悦子: 看護の教育・実践にいかすリフレクション. 南江堂, pp.101-128, 2014.
6)    Ashford S, Stokes LT: Goal attainment scaling in adult neurorehabilitation. In Siegert RJ, Levack WMM(Ed.), Rehabilitation goal setting: Theory, practice and evidence. CRC Press, pp.123-141, 2017.
7)    Royeen CB, Mu K, Barrett K, et al.: Pilot investigation: Evaluation of clinical reflection and reasoning before and after workshop intervention. In Crist P(Ed.), Innovations in Occupational Therapy Education. American Occupational Therapy Association, pp.107-114, 2001.

「臨床教育」に関して、利用できる有益な情報がもっと蓄積されて、当事者にとって実りの多い臨床教育のシーンが増えていくといいなと思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。感謝。

コメント

このブログの人気の投稿

人間作業モデル(MOHO)の評価「VQ(意志質問紙)の臨床的活用」

VQ(意志質問紙)の活用に関する勉強会をしました。 その備忘録として、一部の内容(あくまで臨床で活用するための個人的な解釈に拠ります)をご紹介します。 *** なお、本勉強会は、マニュアルを参考にしつつ、個人的な経験と解釈を加えて資料を作成しましたことをご了承ください。 da las Halas CG. Geist R. Kielhofner G(山田孝・訳):意志質問紙法(VQ)改訂第 4 版使用者手引書.日本作業行動学会,東京, 2009. まず、この勉強会では、VQを知って、自分たちの臨床実践に取り入れていったらよいのではないか、という見立てのもと行われました。 臨床では、回復期リハ病棟であっても、病棟生活をより充実して過ごして頂くために、集団活動プログラムが行われているところもあります。また、マンツーマンであっても、対象者の方の心理・社会的な側面を捉えアプローチしている場面も多々あります。 ですので、「客観性に立脚」した評価に加え、「対象者の主観性に立脚」した評価の両側面から捉える必要があると言われています。 しかし、いざ対象者の主観性を捉えようとしても、どんな視点を持って観察したらよいのかわからないというのもあります。 また、語れない、筆記できない対象者もいらっしゃいます。そんな時に観察型の評価であるVQが役立つと思われます。 また、VQの14の質問項目は、セラピストの観察の目を肥やすのに役立つだろうし、観察したものを言語化して、分析し、他職種や家族などに伝える際にも役立つと思われます。 そして、VQを知ることは、人間の作業行動を知ることでもあると思います。 なぜ、作業歴や生活歴を聞くのか、なぜ作業の環境設定にいちいちこだわるのか。 人間作業モデルのリーズニングに繋がっていくのではないでしょうか。 *** 詳しくは、マニュアルを参照下さい(日本人間作業モデル研究所HP) http://rimohoj.or.jp/manual.html 人間作業モデルの勉強を始めたい方はこちらの記事へ 「臨床で使ってみよう。 人間作業モデル 」

ESI講習会

茨城県立医療大学に来ています。 ESI は社会交流技能評価です とても興味深く、早く使いこなせるようになりたいです 講師の Anne先生はとてもパワフルです。 ケータイから投稿でした。

臨床で使ってみよう!人間作業モデル

人間作業モデルは、普段自分たちが取り組んでいる「作業療法」とはなにか? そのルーツにはなにがあるのか?といった作業療法の本質を捉え直す意味でも、とても重要な理論だと改めて学びました。 https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BA%BA%E9%96%93%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB&rlz=1C5CHFA_enJP719JP719&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjj1tHz34DeAhVbQN4KHedhBNUQ_AUIDygC&biw=1440&bih=789#imgrc=0chem47fV6VXKM: 人間作業モデルを発表したキールホフナー先生は、作業療法の歴史研究においても論文が評価されていると言われています。 キールホフナー先生は、トーマス・クーン先生のパラダイム理論を使って、作業療法の歴史が前パラダイムから作業パラダイム、機械論パラダイム、途中に危機を経つつ、現代のパラダイムに移行していくことを示しました。 キールホフナー先生の師匠であるマリー・ライリー先生は、作業行動理論を提唱して、その後の人間作業モデルや作業科学へと影響を与えたと言われています。 僕はクリニカルリーズニングに興味があるので、このあたりの歴史は非常に興味深く思いました。 人間作業モデルは、日本語版で第4版まで出版されています。 初版の人間作業モデルの日本語版が発刊されてから、約30年が経とうとしています。 日本語版のツールもいくつも出版されています。 最近では、人間作業モデルの日本の事例集も出版されました。 理論書とツール、事例本と、これだけの臨床と実践をつなぐ手掛かりが用意されています。 人間作業モデルを起点に、臨床家でいろいろな議論をするのも面白いかもしれないですね。 僕自身も、人間作業モデルの事例報告を初めて投稿して「作業行動研究」に掲載されました! →回復期リハビリテーション病棟でのクリニカルリーズニングの変化に関する論文が掲載されました。 http://maruyama